僕は、基本的には住宅ではコンペをお断りしているんですが、
たまに理解してもらえないこともあります。同業者からも。
で、先日音楽記事のツイッターを覗いていると
「コンペの弊害」という記事が・・・音楽で?なぜ
アニメなどの曲を手掛けている田中公平さんという方のブログでした。
音楽業界でも、同じようなのですね。
ある歌手の次の曲を決めるとき、コンペで複数の曲の中からそれに相応しい楽曲を
選ぶらしいです。
「私はこの方法が蔓延する事によって、音楽業界がどんどん悪い方へ
行っているような気がしてならない。
なぜなら、作家がその多数の曲の中から選ばれたいがために、
選ぶ相手の志向や顔色を伺い過ぎ、なおかつ目を引きたいがために
ついついインパクト重視の曲を作りがちになる事です。」(田中公平)
まったく同じです。
建築の広報媒体が雑誌だけだったころ、雑誌に出れるように、必死に施主を無視してでも
新しさを出していた時代があり、インターネットで、これも終焉と思いきや、
今では住宅ではコンペが蔓延
コンペは、新人発掘などにはいいかもしれませんので、否定はしませんが
選ぶ人が「素人」である住宅では。基本的に僕は賛成できません。
いいと思ったら、住宅建てるの初めてなんてね(笑)
でも、初めてって結構、力はいりますから、楽しみにするのもいいですね。
なかなかの文化的な、いい施主だと思います!
自分の家を新人等のステップボードにしてあげるのですからね。
ものづくり!
「作家と言うやつは、本領を発揮するもんなんです。
『あなたしかいない!』って言われた仕事は、そんなコンペの何100倍のパワーが
出るものなんですよ。 」(田中公平)
同じですね、ものづくりにはお互いに信じ合うことが大切です。
「あなたしかいない」というのが、
僕たち単純ものづくり人を動かす
施主の「技」ですよね!
で、
信頼できる設計士なんて選べない!というのが問題ですよね
そのために、建築士という自分を経由して建築家を紹介する
AtoA、建築家が選んだ建築展というのを地道にやっているんですね。
今年で6回目でした。
これ利他的に見えるらしく意外と理解されないですね、笑い、
利他的な、ほど大きな人間ではないですよ
住宅設計仲間の底上げ、イコール自分もきっと潤うという
長期的利己的な行為ですが、近視利己主義時代にはなじまないのでしょうかね?
AtoAプロデュースも同じ考えです。
良い建築家、建築士と出会いたいですね。
僕たちも、信頼してくれる施主と出会いたいものです。
ホントそれに尽きます。