2011年10月28日金曜日

住まいの原石

住まいの設計は、住まいの良い原石をつくることだと思っています。

住み手にはそれぞれの住み方があります。
何年も自然と思ってきた住み方、すべてが良いというわけではないでしょうが、
少なくとも住み手の住み方を「肯定できる」ような家を造らなければと思います。
そして、住み始めて、良い原石を住み手が自然に磨いていくことが大切なのでしょう。

え、磨いても住まいは古くなっていくですって?
何を言うんです、磨く過程が心に宝石となっていくんですね。
(ちょっとキザですが)
それが良い住まいですね。

商品化の中で、性能や仕上がりという「完成」ばかりに気を取られ、
自分なりの維持を楽しむ視点がまだまだ抜けているような気がしませんか。

住まいの「維持」・・何かネガティブなニュアンスですが、
維持というプロセスこそが住まいの文化なのだと思います。
完成したきれいな家は、住まいの文化のほんの一つのエピソードですね。
いい原石を造らねば。住み始めてわかる原石をね。

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