2016年11月21日月曜日

マンションリフォーム

先日、

インテリアリフォーム科のリフォームビジネス講座ということで

主にマンションリフォーム「契約と施工」について2時間半ほどの

講義をしてきました。 

2時間半は長いかな・・・と思いながらの講義


リフォームで契約と施工をしっかりとこなすには

実際は見積書を把握することがとても大切なです。

新築は、図面と見積書は同等ですが、リフォームでは見積書。

図面では把握できないことが多いので、見積書で

しっかりと工事項目が挙げられているかが大切です。


工務店より出された見積書をしっかり把握することはもちろん大切ですが

リフォームでは、設計者が先行して

見積書の項目(工事項目)をしっかり把握することが特に大切です。

そうすることで、現場を俯瞰し大きなミスや落とし、トラブルをなくすことができます。


マンションリフォームでは 僕が

「4K3S」 と言っている項目(管理組合、解体、仮設、下地、設備、仕上、家具建具)

を常に復唱することが大切です。

ある一つの工事が発生したら、この項目がどのように関連しているかを考え

それにどれくらいの日数や人工がかかるかを常に考えるということです。


ある程度スキルがつけば、リフォームの概算も

実際の見積もりにかなり近づけることができます。



2時間半の授業は、長いかなと思っていたのですが

見積もりの話と簡単な演習で、かなり使い

契約と施工の話はざっと流すだけになりました。(2,3回の講義でもありだな)


でも、見積もりをある程度把握(俯瞰)できれば

リフォームも怖くありませんからね。

長すぎる授業も問題ですから、これでよかったのでしょう。

2016年11月9日水曜日

■安くていい家がほしいけど… 「いい」加減な家づくり

住宅は高い高い買い物です。

ですからできるだけ失敗せず良い家を望むのは当たり前のことです。

しかし、高い買い物だけに絶対に損はできないなんて思いながら家を買おう、作ろうとすると、大事なことに気づかないこともあります。

数百円や数万円の買い物なら、一度や二度の失敗を得てそれなりに判断力も生まれますが、数千万の買い物は、普通は一生に一度で、初めてですから仕方がないのかもしれません。それに、家電のような単一、または比較できる機能のものなら金額の多寡や評判で、初めてでもよく調べれば多少判断もできますが、住宅となると検討すべき条件や機能がありすぎます。

住宅の場合、機能自体の比較もどうしていいかわからない、さらには自分たちに必要なもの(機能など)さえも自分では明確にわかっていない状態というのが、多くの方の状態です。
そんな状態なのに、条件も全く違う人のネット上の情報や噂程度の話で情報を集めながら、失敗しないように、人よりいいものをということになると、ほとんどの方が、思考停止、妄想状態になってしまうのですね。

そんな情報を集めているうちに、家を買えば自分たちの生活も変わり、すべてが変わるなんて思ってしまうと、もうほとんど自分にとって必要のないものまで必要と考えてしまったり、それがないといい家にならないなんて思いこんでしまいます。

でも、冷静に考えてみてください。自分たちに必要じゃないものまでほしいなんて思いだしたら予算の制御なんてできません。自分たちにあった判断、選択を上手にすることが大切なんですね。
と言われても冷静なれないのが家づくりですけど。

何とか冷静になれる時間だけでもあればいいのですが。

多くの住宅は、工場内とは違い自然の敷地のという一つだけの特別な現場で、そこに来るロボットではない職人の手で多くが建てられています。どんなにシステム化しても工場で作る商品のようにはなりません。

住宅における、商品だけれども商品ではないいくつかの面を理解するだけで、妄想からリアルな家づくりに近づけるのではないでしょうか。

例えば、工期を急がせれば雨の日に無理な工事もせざる得ません。そんなのいいですか?最低50年-100年は持ってほしい住宅です。開店の決まった5年程度まず持てばいい店舗じゃないんですからね。

値切ったけれど生身の職人が住み手のために常に懸命作ってくれるものだと、単純には考えられませんね。職人手間を上げろとは言いませんが、それを値切っている前に考えないといけないことがあるんです。

こういったことを想像して、家づくりへのスタンスが変わってくればよりよい冷静な判断ができます。

言っておきますが、多くの職人は仕事を理解してくれる人の仕事はついつい熱が入ってしまうものです。