2016年4月4日月曜日

一連の本

 先日出版した「使える 内外装材活用シート」2016-2017(エクスナレッジ)

昨年出版した「知識ゼロから、学ぶ建築設備のしくみ」(ナツメ社 1800円)

重版がうれしい「イラストでわかる 建築用語」(ナツメ社)

それぞれそれなりに評価いただいているようです。ありがたい



設計をしながら、このような本にかかわっていくのはなかなかしんどいものです。

それに、印税はあまり期待はできません。手間分はなかなか出ないものです(笑)


でも、住まいづくりを長年続けながら感じることは

住まい手の考える設計監理と、建築家等が唱える設計監理というものが

いまだに大きく離れているということです。

より良い住宅を造るには

この距離を埋めていかなくてはいけません。

基本的に家を建てる人にとって不利益だからです。



問題は両方にあります。

建築家は、明治以降の西洋追従文化と高度成長、経済優先のおかげで

西洋の建築や公共建築やビルといったものを基本として

住宅設計を考えてしまいますが、本来住まいづくりは、公共建築や

ビルとはかなり違ったものです。

住まいの感性はビルや公共建築に役立ちますが

逆は真ではありません。

多くの建築家は要は住まい手が心地よく住むという基本的なことを

横において、住宅を語ってきたのです。


一方、住まい手は、住まいづくりという最も基本的なことを、

メーカーなどに丸投げして、考えるのはローンのために働くことだけに力を注いできました。

住まいづくりといったことを、横に置いて、

商品としての家を購入する事だけを考えてきました。



住みやすい家をつくるという事を横において、建築家と住まい手が違う方向を

見ているようでは、良いものは生まれません。

同じ土俵で、一緒により良い住まいを見つけていくことが大切なのだとおもいます。


そのためには、共通の知識(土台)が必要だと、思うのです。


というわけで、チャンスがあれば、出版の方に

住まいづくりに関する基本的な本、誰もがわかる本を作くりましょうと提案させて

いただきました。知らないうちに、いくつか本ができてくるものですね。


こういった本をつくりながら、実際に住宅の設計をしていると、

自分たちの立ち位置もより良く見えてくるから不思議です。


■材料関係:設計する立場から、使う立場から建材を考えた本
     「使える!内外装材[活用]シート」(エクスナレッジ)

■法規関係:基準法の原点に返りながら、誰でも読めるように整理した本
     「いちばんやさしい 建築基準法」(新星出版社、1500円)

■計画関係:住まい手が、イメージしやすい具体例を基本に
     「快適で住みやすい家のしくみ図鑑」(永岡書店)

 インターネット経由でも良いおうちができる具体的な話
     「インターネットで家が建った」(光芒社、絶版)

■用語関係:建築工事の流れに沿って、工事区分によってわかりやすく分類した用語集
   読んでいるうちに、建築工事の全体像がわかる
     「イラストでわかる建築用語」 (ナツメ社、3000円)

■設備関係:住まいに関する人や、住まい手が知るべき設備の知識
     「知識ゼロから、学ぶ建築設備のしくみ」ナツメ社 1800円

■インテリア関係:資格対策本ですが、実務の基礎知識を簡明にまとめ、実践に役立つ本
     「ラクラク突破のインテリアコーディネーター合格テキスト」(エクスナレッジ)


設計事務所では、2年ほど構造も担当した経験(新耐震以前ですが)があるので

住宅レベルの構造や、施工の本なども出版できれば、面白いかも知れません。

でも、設計しながらは大変なんですよね・・・

自己宣伝になりました・・・



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